この冬、趣味が一つ増えました。
「おでん」です。
もうこれは得意料理とか、そういった域ではないです。
1週間くらいかけて食材を集めて、3日くらいかけて仕込むので、もはや趣味なのです。
去年初めてやってみて味をしめた私は、今年はもう二回も、こだわりまくって作って友達に振る舞いました。
ドイツでも時間とお金をかければここまでのクオリティになるので、私と同じくらいおでんへの熱量がある人はやってみてください(笑)
おしながき
まず初めに、この前揃えた具材を見てみましょう。
普通のスーパー:
たまご、じゃがいも、牛肉
トルコ系スーパー(八百屋):
大根
アジアスーパー:
里芋、こんにゃく、結び白滝、焼きちくわ、ごぼう巻、魚河岸あげ、油揚げ、あらびきウインナー
牛すじというものがドイツでは一般的に料理に使われることがないようで、お店で見かけることはありません。おでんなどの煮込み料理に合うのは「Rinder Suppenfleisch」と表記されているもの。脂とお肉の部分が多いですが、牛すじらしき部分もついています。
大根は普通のスーパーでも手に入りますが、トルコ系スーパーの方が新鮮でしっかりした太さのあるものが手に入ることが多いです。日本の大根ほどの太さはないですが、普通のスーパーにあるものはヒョロヒョロが多いのでそれよりは良いかな、という感じ。その日になくても、次の日にいい大根が入荷したりするので、スーパーのおじちゃんにいつ良い大根がくるか聞いておくとよいです。
買い出し
まず私の住んでいるリューベックには大きいアジアスーパーがないので、練り物系などは手に入りにくいです。中華系の冷凍食品で鍋の具材的なものはあるのですが、全部同じ味がして飽きてしまったので辞めました。というわけで、我らの紀文様の練り物を求めてハンブルクまで行きます。
ハンブルクで冷凍食品をたくさん扱っているお店はこちら⬇︎
こちらのお店は、冷凍食品や常温のものなど日持ちのするものがたくさんあります。したがってインスタントラーメン、乾麺、おやつ、日本の冷凍食品は多いですが、野菜や冷蔵のものはほとんどありません。野菜などはGo Asiaなどで手に入れることができます。
そこでゲットした冷凍の練り物がこちら。すべて€3.20ずつです。紀文さま、国外向けの製品を作ってくれてありがとう。
ソーセージはドイツが本場に思えますが、日本のあらびきウインナーの方がジューシーで味が濃くておでんに合うことが判明しましたので、今回は日本のウインナーを入れました。ウインナーともち巾着用の油揚げは上記のお店で、こんにゃく、白滝はGo Asiaで買いました。
仕込み
仕込みは食べる三日前から始めます(笑)。
1日目下ごしらえ、2日目煮込み、3日目食べるという感じ。
特に煮込んだあとは、一晩置いて完全に冷まさないと味が染みないので、食べる前日に煮ておくというのが最大のポイント。おでんをやるときに最も重要だと思ってます。。
下ごしらえ
それぞれの下ごしらえの仕方は、いろんなレシピサイトやYoutubeにもあるので、ここでは私のやり方を簡単に書いておきます。
出汁
大事な出汁は、本当は昆布と鰹節から取りたいところですがちょっと割愛。日本から持ってきた出汁パックを使って取りました。一番初めにひと鍋分の出汁をとっておきます。
大根、じゃがいも、里芋
一番時間をかけて煮るべきなのは大根です。大根は隠し包丁を入れて面取りしてから、水から30分ほどアクを取りながら下茹でします。串がスッと入るくらいになったら、水を捨てて出汁の中へ。出汁に入れたら、こちらは引き続き出汁の中で弱火で煮ます。
じゃがいもと里芋も同じように水から下茹でして、串が通ればOK。大根と一緒に出汁の中に入れて煮ても良いし、煮崩れが怖かったらしばらく冷蔵庫に待機させて後から入れても大丈夫。とにかく大根だけはとことん煮ます。
じゃがいもがおでんの定番だと思いますが、里芋も美味しいです!手に入ればぜひ入れてみてください。
たまご
固茹での茹で卵にしておきます。
牛すじ
前述したように牛すじではないのですが、牛すじという扱いにしておくことにします(笑)
牛すじの下ごしらえと同じ要領で下茹でします。やり方はネットにいろいろと書いてあるのでご自身で探してみて良さそうなのを参考にしてみてください。私は一度茹でこぼしてから、生姜とネギの青い部分を入れて1時間ほど弱火で煮ます。お肉が骨つきの場合は、下茹でが終わってから骨を取り外し、串に刺すようにサイコロ型に切っておきます。茹で汁をおでんの出汁の中に入れると美味しいので、下茹でが終わった牛すじと一緒に取っておきます。
こんにゃく、白滝
アク抜きのために湯通しします。ざるに乗せて熱湯をかけるか、沸騰したお湯が入ってる鍋にサッと入れて湯がいてもOK。
練り物
こちらも一度湯がいて油抜きします。大根もしくは芋類を煮た煮汁が入った鍋でやると、時短になって洗い物も少なくて済むのでおすすめです。お湯に入れてサッと引き上げて大丈夫。ウインナーが解凍しきれてない場合は、ウインナーも入れて温めてください。
油揚げ
もち巾着のための油揚げも、一度湯がいてからお箸などでゴロゴロして引き伸ばします。油揚げを半分に切ったら、お餅(こちらも半分に切っておく)を入れて爪楊枝で閉じます。お餅は日本から持ってきたものを入れましたが、アジアスーパーでもサトウの切り餅を見かけました。ただ300gで8€くらいしました。高いです。
そんなこんなで下ごしらえ完了!量が多いので、1日目夜、2日目午前を下ごしらえ、2日目夜から煮込みなどでも大丈夫です。
煮込み
この量は煮るには、1.2リットルの出汁を入れた鍋が二つ必要でした。もっと大きい鍋があったり、量が少なければ鍋ひとつで大丈夫です。
なんとなく盛り付けるように出汁が入った鍋に入れて、醤油とみりんを合わせます。関東関西の違いもあるのでなんとも言えませんが、私は大体出汁1.2リットルに対して醤油30cc、みりん50ccでやってます。塩分が入った出汁パックもあるので味を見ながらお好みの味になるように調整してください。あれば牛すじの茹で汁もお玉一杯分くらいそれぞれに入れます。
煮込んでる間に野菜からはもちろん、ウインナー・牛肉・練り物からも良いおだしが出るので味が変わってきます。味の調整は1−2時間煮た後でいいかもしれません。
やってきました、煮込みのお時間。弱火でしっかり2時間くらいやれば、美味しいおでんになります。その日に食べるわけではないので、煮込み始めたら寝る準備をして、Youtubeなんか見て、途中でちょっと味見だけして、あとは寝る直前に火を消すくらいでいいと思います。あまり神経質にならずに適当に放置しておきましょう。
火を消したら乾燥防止にキッチンペーパーだけ上から被せて、蓋をして、一晩休ませます。
実食!
食べる直前にもう一度火を入れて、温めます。煮込みは終わっているので、あったかくなればOK。
おでんが趣味になった私は、熱々が楽しめるようにIHの卓上プレートまで買いました。
この日はお出汁を2.5リットル取って、お鍋二つに目一杯具が入っていましたが、3人で食べて具もつゆもほとんどなくなりました(笑)
だいぶおつゆが減ってますでしょ。いい感じ。味がしみしみです。
ちゃんと時間をかけてあげれば、大根がジュワーとなります。食べるおだし。最高です。からし(マスタード)をつけて食べたら、なお最高。
クリスマスマーケットで出したら絶対売れると思う。外寒いしね。
終わりに
いかがでしたか(笑)
時間はかかるけど、1日中キッチンにいないといけないわけじゃないし、自分の予定とのバランスでうまく時間を見つけてやれば難しくないです。味も具を入れれば入れるほど出汁がでて美味しくなってくれるので自分が頑張る必要はあんまりなくて、そんなにハードルの高いものではないと思います。
ただうちはコンロが2口なので、おでんをやり始めたら他のものは作れません😂
コンロが4口あっても、おでんやりながら他のご飯作るのは大変だと思うので、もはや独身貴族の趣味かもしれません。
身も心もポカポカになるおでん、よければやってみてください!
ではまた!🍢
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