ドイツに住み始めて1年半ほど経ちますが、悪名高き「ドイツ鉄道 (Deutsche Bahn)」の被害を受けたことは、それほどありませんでした。
ドイツ鉄道といえば、「遅延や運休があまりに多い」ことで有名。
生活の中で電車移動がそこまで多くないのもあると思いますが、ICE(ドイツ版新幹線)に乗っても数分〜30分の遅れで済むことが多くて、ちゃんと時間通りに着くことも普通にありました。
駅の電光掲示板では、60分遅れや90分遅れを見かけることはあったんですが、自分にはまだ当たったことがなかったので、「これに乗る人は大変だ…」といつも他人事😌
でも、自分にとって大事な日に限って、そういう電車に当たります。しかも目的地は遠い場所!
オーケストラのオーディションに向かう途中で、電車が全部合わせて2時間遅れた日の話です。
不運①:予約した電車が運休
ドイツでの電車のチケットは、飛行機と同じように早めに取れば安く済むことが多いです。また同じ区間の電車でも、ラッシュ時は高く、早朝や夜遅い電車は安いという特徴もあります。
なので私も予定が決まればなるべく早く電車を取るようにしていて、この日もオーディションが始まる2時間前に着く電車の切符をとっていました。
出発する頃になって、切符を取った電車が「運休」とのメールが。
予約していた電車が運休になると、別の電車に振替で乗れます。予定よりは少し遅くなるけど、まだ余裕を持って着ける電車があったのでそれに乗ることにしました。
不運②:扉の故障で90分遅延
振替の電車は、元々予定してた電車の15分後。この電車には1時間ほど乗って、その後「ICE」に乗り換えて3時間ほどの予定でした。
乗り換えには20分くらいあったので、そこでお昼ご飯も買えばいいかと軽い気持ちでこの電車に乗ったのが運の尽き、なんとこの電車は最終的に90分遅延します。板チョコしか持ってなかったのも辛かった。
電車に乗り込んだ時は数分の遅れだったのに、出発してから5分ほどで電車が停車。アナウンスを聞くと、「ドアが壊れているので修理します」と。
この時点で、会場まで350キロ離れたところ。電車を降りられないので、バスなどに乗ることもできず、ただ悶々と、いつ動き出すか電車の中で待つしかない状況が続きます。
結局この修理に1時間以上かかりました。
線路上で勝手に止まって作業していたわけですから、当然ダイヤは乱れまくり、前方に電車が詰まってりしてノロノロ運転。遅延はさらに広がり、結局90分の遅延になりました。ただの災難。
途中で水が配られたり、返金手続きができる遅延証明的なものが配られたりしました。大幅遅延の時はこういう対応が取られるらしい。
もうこの時にオーディションに確実に間に合うか怪しかったので、事務局に連絡。到着が30分遅れまでなら、吹かせてもらえるかも、ということで、少し安心。
予定していた乗り換え電車にももちろん間に合わず、この電車に乗れればギリギリ間に合う!という電車に5分で乗り換え。ダッシュでご飯も買えました!ここはファインプレー。
不運③:線路上に動物がいたので30分遅延
乗り換えたICEも実は最初から少し遅延していて、遅延していたからご飯を買っても間に合ったという側面もありました😂
遅延理由は「Animals on line」😂😂
線路上に動物がいて遅れたらしいんですが、アニマルズオンラインは笑った。
出発したら順調だったものの、目的地に到着する直前で再びノロノロ運転!!
今度は「駅のプラットホームが埋まっているので電車が入れません」。
おーい!オーガナイズしっかりしてくれ!!(笑)
最終的に、目的地に着くまでにこの電車も30分遅延しました。
もはや、オーディションに対する緊張というより、間に合うかどうかのハラハラしかありません。ここまで6時間かけて来たのに、行っても間に合わなかったという方が悲しい。
そう、6時間電車に乗ってたんです。自分でもびっくりした。
遅刻したけど間に合った
やっとホームに電車が入り、電車を降りた時点で、オーディション開始5分前😱
電車を降りて猛ダッシュ。駅を駆け抜けて、タクシーを拾い、事務局に電話。
「駅につきました!タクシーで行きます!!!」と言って、無事到着😂
遅刻すること、実に20分。
出入口ではスタッフの人たちが待ち構えていて、名乗ってないのに「フラウ・コバヤシ!こっちよ!!」といろんな人に声をかけられ🤣、連れて行ってもらいました。優しいスタッフたちで、本当に助かりました。20分遅れても参加させてもらえるなんて、日本ではまず無さそう。
演奏順を最後に回してもらえていたので、着いてから演奏まで10分の余裕がありました。有り難かった😂
もはや間に合った安堵感で、緊張などする暇も無く、1次の演奏を終えました。1次はほぼ記憶にないです。この日は3次の最終審査まで残ったのですが、最後のふたりというところで、もう一人が受かって私はダメでした。
ここで受かっていたら、この大冒険の話の締まりが良かったんですが、残念😂
審査員の方々にも、「電車が大遅延して遅れて来た人」という情報が耳に入っていたらしく、全部終わってから、電車大変だったんでしょうと声をかけてもらいました🤣遅刻してごめんなさい。。。
遅れる理由
悪天候で遅れることもありますが、電車の故障や線路の工事という理由の方が多い気がします。
しかももう遅れることは日常茶飯事なので、電車に長いこと閉じ込められても、車掌さんに文句を言う人はあんまり見かけないです。
動かない電車の中で、当たり前のように検札が来て、切符をチェックして回り、そして60分以上の遅延になれば、当たり前のように遅延証明を配って回ってました。謝罪は特にありません(笑)
今回は私は電車の中で閉じ込められている側だったのですが、駅で延々と待ちぼうけパターンもありえます。
最初のアナウンスは、10分遅れで到着しますから始まり、30分後になりましたとか、45分後になりましたとか、こちらもなかなか辛いと思います。大抵待合室がないから、寒い時期はホームで凍えながら待つのです😭
終わりに
多少の遅延を見越して2時間前到着にしてたのに、運休も重なって間に合わないとは、恐るべしDB。。。
洗礼を受けました(笑)
あんまり早い時間の電車にしても待ってる場所を探すのが大変だしなぁ、と思ったりしてたんですが、次からはもっと早い時間にしようと思います😭
1時間以上の遅延で乗車料金の25%、2時間以上で50%が返金されるようで、今回の私みたいにタクシーを使うと、その分の補填もあるらしいです。
今回はあまりに急いでいたので、タクシーの領収書をもらわずに降りてしまったんですが、余裕のある方はぜひちゃんともらってください(余裕があったらタクシー使わないか)。
みなさんがDBの被害に遭わないことを祈ります!(笑)
ではまた!🚃
追記:無事返金されました✌️
ちゃんと125分(笑)の遅延が認められ、乗車料金の50%が戻ってきました。やったー✌️
返金申請をしてから3週間ほどして口座にお金が振り込まれていました。
私の場合は電車が2本とも遅れたということもあり、返金の書類の書き方がよくわからなかったので、名前と住所だけ書いた状態で、駅の「Reisezentrum」(みどりの窓口的なところ)に行ったら、優しいお姉さんが全部埋めてくれました😇
PDFの乗車券と、銀行口座の情報教えて〜と言われたので、言われるがまま出したら、全部書いてくれて、そしてこのまま封筒に入れて出しちゃうから、控えとして写真だけ撮っておいてねと。
あぁなんて優しいのでしょう。ドイツ鉄道は基本的にあまり良くない印象があるけど、感動しちゃった。慣れてる様子だったので、わからなければそのまま持ち込んでしまえば書いてくれるのかもしれません😂
ちなみに領収書をもらい忘れたタクシー代が13€くらいしてるので、タクシー代を取り返せたようなもんです🤣
次からはタクシーの領収書も忘れずにもらっておこうと思います。
コメント
ホント、ドイツ鉄道は酷くなりました。1997頃はせいぜい10分遅れ程度でしたけど。